マークダウン記法で提案書や登壇用資料を作成できるDecksetの使い方
登壇用の資料や提案書も、Vimやマークダウンで作ることができたならコンテンツに傾注できるのではないか。その夢を実現できるというDecksetを試した。所感でVimやAtomからマークダウンを書くだけで矢継ぎ早にページができるプログラマー向けアプリだと思ったのだが、使い続けてみると恩恵はそれだけではないことが分かってきた。
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Decksetの恩恵
PowerPointやKeynoteなどのソフトに依存することなく、既に身につけているマークダウン記法技術を使い、使い慣れたエディタで素早く作れるというのは有用性が高い。デメリットは複雑な装飾ができないことだが、資料に過度な装飾は不要だと考える人にとっては、しっくりくるかもしれない。
マークダウン以外に、どんなメリットがあるのか。
恩恵1つ目は、ハイフン3つ(---)でページを区切ることができること。つまり1ページのmdファイルの中に複数のスライドページを記述できる。
恩恵二つ目は、コピーライトやスタイルなどのページ共通設定は、マークダウンファイルの一番上に記述するだけで画一化できること。スライドマスタにあたる。
恩恵三つ目は、画像はドラッグアンドドロップだけでよいこと。サイズは%で調整可能。外部URLも可。
例 1ページの記述量はこれだけ。
--- #### A案  説明 xxxx 料金 xxxx 参考サイト:https://xxxx ---
インストールとライセンスキー登録方法
サイトからのみ購入できる。2018/08現在で、US$29だった。アプリをインストール後、メールに添付されたライセンスキーをアプリに入力する。
エディタ指定
環境設定から、VimやAtomなどのエディタを指定する。Atomで設定すれば、Vimの操作を継承しつつ、マークダウン記法のオートコンプリートを利用できるから、資料を素早く作れる。PowerPointより能動的に資料を作成している印象。
エクスポート
PDFエクスポートができる。使わないだろうけどpng/jpg出力も可能。
テーマ
色々あるが、シンプルなものを望む人なら「Simple」というテーマを複製して、以下の手法でフォントやスタイルの設定を行う。
全ページ共通設定
マークダウンの一番上に共通設定を記述。コピーライトなども全ページに反映。色やフォントの順番はバラバラでも反映される。
autoscale: true slidenumbers: true header: #0089C9, alignment(left), Hiragino Kaku Gothic Pro, text-scale(1.0) text: #666666, alignment(left), Hiragino Kaku Gothic Pro, text-scale(.5) slidenumber-style: #666666, alignment(left), Hiragino Kaku Gothic Pro footer-style: #666666, alignment(center), Hiragino Kaku Gothic Pro footer: Copyright© 2018 commte Co.,Ltd. All Rights Reserved.
autoscale: true
ページを自動でコンテンツを収める。
slidenumbers: true
スライド番号を表示
header:
ヘディングの色・フォント・中寄せなどを指定
text:
テキストの色・フォント・中寄せなどを指定
footer-style:
フッターの色・フォント・中寄せなどを指定
list:
リストの先頭の記号を変更
list: #666666, bullet-character(-), alignment(left)
コメントアウト:
htmlのコメントアウトが使用可能。
個別ページ設定
表紙など、そのページだけ中寄せしたいときに、個別設定が便利。
例
[.header: #666666, alignment(center), Hiragino Kaku Gothic Pro, text-scale(.5)]
画像
画像はインラインと背景画像を設定可能。同じ階層に入れてファイル名を指定するか、ドラッグアンドドロップで貼り付けて、大きさや位置を指定。
例

他はこちらから
まとめ
いつ使うのか分からない機能や、過度な装飾が多いと有用性が損なわれる。余白を適切に使えば文字と画像だけでも見やすく美しいものができる。プログラマーにとって必要なことは資料作成に腐心することではなく、コーディングに尽力することだ。
Decksetは今のところ、Macでのみ扱える。WindowsやLinuxも対応可能になることを願いたい。
既に身につけているマークダウン記法を使って、使い慣れたエディタで静かに資料をつくりたいプログラマーならDecksetの恩恵を享受できるかもしれない。
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