PhotoshopやCSSを使い、背景だけを薄くしてデュオトーン加工する方法
デュオトーンを採用したアーティスティックなWebサイトも増えてきたことですし、今回は「写真全体をデュオトーンに加工するのではなく、人物と背景の透過度を変えてデュオトーン加工を施しおしゃれに見せる」方法を書きます。
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デュオトーンとは
デュオトーン(Duo Tone)は中間的な明るさを持つ色(グレースケール)と明るい色を重ね2色で表現します。使い方によっては、レトロでアーティスティックな外観を演出することができるし、白文字との相性もいいです。印刷用語では「ダブルトーン(double tone)」と呼ばれています。
デュオトーンを採用してあるサイトを色々見ていると、
1.写真全体をそのまま加工してあるタイプ
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2.人物にマスクをかけ背景無しかベタ塗りに加工してあるタイプ
Finesse Design Atelier - Digital & Creative Studio
3.背景を消した上でグラデーションをかけてあるタイプ
などなどありますが、個人的な感覚としては、「3.背景を消した上でグラデーションをかけてあるタイプ」がテクニカルで、美しい感じがします。 今回はこのタイプを作ります。
CSS を使う方法
CSSを使って、どこまでできるのか実験。まずは画像をメインと背景に分割します(いずれにしてもPhotoshopは必要ですね)。マスクの方法は後述します。
2枚の画像を合成する:cross-fade()を使い、読み込みます。2枚目(背景)の写真を薄くしたいので透過度は10%に設定します。
<div class="mask-synth"></div>
.mask-synth { background: -webkit-cross-fade( url(メイン.png) ,url(背景.png) , 10% ); background-size: cover; width: 100%; height: 450px; }
その上にグラデーションのレイヤーを置きます。これで、CSSのみで様々な色のデュオトーンを作ることができます。
.mask-synth:before { content:""; position: absolute; background: linear-gradient(rgba(204, 51, 153, 0.8), rgba(255, 204, 102, 0.6)); width: 100%; height: 450px; }
しかし、IE/Firefoxが駄目。
IE/Firefoxが未対応なのとpngを使うはめになるので、以下で紹介するPhotoshopを使う方法がいいかもです。
Photoshopを使う方法
こういった感じのデュオトーンを作っていきます。
ダブルトーン
超簡単にデュオトーンを作る方法。まずは、イメージ>モード>グレースケール。
次に、モード>ダブルトーン。
プリセットを選んで
しかしこれだと全体に同じ加工が施され、セピアの色を変えただけみたいでパッとしない。この方法はやめてグラデーションマップとマスクを使うことにしましょう。
グラデーションマップとマスク
ペンツールかクイック選択ツールでくり抜きたい部分を選択、くり抜きたくない部分はAltキーを押しながら消します。
下のマスクアイコンを押します。
境界線の調整などを行います。
下のアイコンからグラデーションマップを選択。
アイコンから、写真調を選択
色を選択
マスクの下に新規レイヤー(長方形)を置き、ベタ塗りの背景。
マスクを複製して下に配置し、反転を押すと背景ありのデュオトーン。
背景レイヤーの透明度を変更して背景を薄くします。これで背景だけが薄くなりました。
フォントを選んで
文字をのせて完成。人物と背景の透過度が違うデュオトーンができました。
グラデーションマップを複製して、エディタで変更してあげれば、パステル調に変えたり
「シンプル」を選択して、「逆方向」にすると、それっぽくなります。
明るめの背景なので白抜きではなく補色の文字を使ってみます。柔らかい雰囲気。
#0099ff/#ff0099
の組み合わせ。ポップで若い雰囲気。
#ff0033/#333366
の組み合わせ。力強いイメージ。
文字の存在感を高めたい場合、暗めの背景なら明るめの文字をのせて明度対比を高めます。ということで白抜き。
#cc0066/#ffcc33
は活発な雰囲気。
全体に斜めのグラデーションを入れる
Stinkdigital - Year In Musicのような雰囲気を出したいので、全体にグラデーションを入れたいと思います。
チャンネルミキサーを使うパターン。
アイコンからプリセットをカスタム、モノクロにチェックを入れます。
さらに、#cc3399/#ffcc66
の組み合わせでグラデーションとコントラストの調整をします。角度は-140くらい。
全体に斜めのグラデーションが入ったデュオトーン完成。「人物はっきり、背景見えない」のがポイント。
最初の写真と比べると、随分変わりました。
詳しくはこちらの動画をご覧ください。
以上、人物と背景の透過度を変えてデュオトーン加工をする方法でした。
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